歯が痛いときの応急処置と受診の目安(記事アイキャッチ)

歯が痛いときの応急処置とやってはいけないこと|夜間・眠れないときの対処と受診の目安

歯が急に痛み出したときは、①痛む側の頬を外側から冷やす ②口の中をやさしく清潔にする ③体を温める行為(入浴・飲酒・激しい運動)を避けて安静にする——この3つが基本です。 そのうえで、できるだけ早く歯科を受診してください。応急処置はあくまで受診までの時間をしのぐためのもので、痛みの原因そのものを取り除くことはできません。

「夜中に急に歯がズキズキしてきて、痛くて眠れない」
「明日は仕事で歯医者に行けない。今できることはないの?」
「痛み止めを飲んだけれど、あまり効いている気がしない」

歯の痛みは、突然、しかも夜間や休日に強くなることが少なくありません。 痛みが強いときほど「何とかしたい」という気持ちから、かえって痛みを強めてしまう行動を取ってしまいがちです。 この記事では、歯が痛いときにまず行う応急処置、避けていただきたいやってはいけないこと、夜間・休日の動き方、痛み方のタイプ別に考えられる状態と緊急度、そして受診までの過ごし方までを、順を追って整理します。

この記事でわかること(早見)

  • まず行うのは「頬の外側から冷やす」「口の中をやさしく清潔にする」「安静にする」の3つ
  • 入浴・飲酒・激しい運動、患部を自分でいじる行為は痛みを強めるおそれがある
  • 痛くて眠れないときは、頭を心臓より高くする姿勢が楽になることがある
  • 痛み方(ズキズキ/噛むと痛い/しみる/歯ぐきが腫れる)で、考えられる状態と緊急度が変わる
  • 顔や首の腫れ、口が開けにくい、飲み込みにくい、発熱があるときは急いで対応が必要

まず行う応急処置——痛みを悪化させないための4つの基本

歯の痛みの多くは、歯やその周囲で起きている炎症によるものです。炎症が起きている場所では血流が増え、内側の圧力が高まることで痛みが強くなります。 つまり応急処置の考え方は、「血流を増やさない」「刺激を加えない」「清潔に保つ」の3点に集約されます。

① 痛む側の頬を、外側から冷やす

いちばん取り入れやすく、負担も少ない方法です。保冷剤や冷たいタオルをハンカチなどで包み、痛む側の頬に外側から軽く当てます。 冷やすことで血流が落ち着き、痛みが和らぐことがあります。

タオルで包んだ保冷剤を頬の外側から当てているイメージ図
保冷剤はタオルなどで包み、口の中ではなく頬の外側から当てることを示すイメージ図です。※イラストはイメージ図です(実際の症例写真ではありません)。
  • 必ず布で包む:保冷剤を直接肌に当てると、皮膚を傷めることがあります。
  • 口の中は冷やさない:氷を口に含むと、しみて痛みが強くなることがあります。冷やすのは外側からにしてください。
  • 冷やしすぎない:10〜15分ほど当てたら、いったん離して間隔をあけます。長時間当て続ける必要はありません。
  • 楽にならなければ無理をしない:冷やして楽になる痛みもあれば、変わらない痛みもあります。効かない場合に強く冷やし続けても意味はありません。

② 口の中をやさしく清潔にする

痛む歯の周りに食べかすが残っていると、それ自体が刺激になったり、細菌が増える原因になったりします。 ぬるま湯で軽く口をゆすぎ、歯ブラシは痛む部分を避けながら、まわりの歯をやさしく清掃してください。 歯と歯のあいだに何かがはさまっている感じがあるときは、デンタルフロスをゆっくり動かして取り除きます。無理に力を入れると歯ぐきを傷つけるため、抵抗を感じたら中止してください。

なお、うがいの水は冷たすぎても熱すぎてもしみることがあります。ぬるま湯(体温に近い温度)がもっとも刺激が少なく、安心して使えます。

③ 市販の痛み止めを使う場合の一般的な注意

受診までの時間をしのぐ目的で、市販の鎮痛薬を使う方は少なくありません。使用にあたっては、次の点にご注意ください。 当院から特定の製品をおすすめしたり、飲み方を指示したりすることはできません。用法・用量は、必ず各製品の添付文書(説明書)の記載と、薬剤師・登録販売者の説明に従ってください。

  • 用量を自己判断で増やさない:効かないからと決められた量を超えて飲むことは避けてください。
  • 持病・服用中の薬がある方は必ず相談を:ほかの薬との飲み合わせに注意が必要な場合があります。
  • 妊娠中・授乳中の方、お子さまは自己判断で使わない:使用できる薬が限られるため、必ず薬剤師や医療機関にご確認ください。
  • 痛む歯に薬を直接あてない:錠剤を砕いて患部に置くような使い方は、粘膜を傷めるおそれがあります。飲み薬は飲んで使うものです。
  • 効かないときは受診のサイン:鎮痛薬でおさまらない痛みは、それだけ炎症が強い可能性があります。飲み続けるより受診を優先してください。

④ 痛む側で噛まない・安静にする

食事のときは、痛む側を使わないようにしてください。噛む力が加わると、炎症を起こしている部分がさらに刺激されます。 また、痛みが気になって舌で触ったり、指で押したり、噛み合わせて痛みを確かめたりする方が多いのですが、これも刺激になります。 「触らない・確かめない」ことが、いちばんの安静です。

痛みが強いときは、体も緊張しています。深呼吸をする、部屋を暗くして横になるなど、体の力を抜ける環境をつくることも、痛みの感じ方を和らげる助けになることがあります。

やってはいけないこと——痛みを強めてしまう行動

痛みが強いときほど、良かれと思って行ったことが逆効果になることがあります。次の行動は避けてください。

体を温める行為(入浴・飲酒・激しい運動)

炎症のある部分は、血流が増えると痛みが強くなりやすい状態です。 湯船につかる、お酒を飲む、激しい運動をする——これらはいずれも血流を増やす行為で、歯の痛みを強めるおそれがあります。 痛みが強い日は、入浴は湯船を避けてシャワーで短時間にとどめる、飲酒は控える、といった判断が安全です。 「お酒を飲めば痛みが紛れるのでは」と考える方もいますが、アルコールは痛みを一時的に感じにくくするだけで、あとから痛みが強くなることがあり、鎮痛薬との併用も避けるべきです。

患部を自分でいじる(穴に薬を詰める・接着剤・針や糸)

虫歯で穴があいている、詰め物が取れているといった状態のとき、その穴に薬や詰め物を自分で入れる、接着剤で固定する、針や糸でつつく——といった行為はお控えください。 歯の内部は非常に繊細で、細菌が入り込むと感染が一気に広がることがあります。市販の接着剤は口の中に使う想定で作られておらず、粘膜を傷めるほか、あとの治療をかえって難しくします。 詰め物や被せ物が外れたときの正しい扱いについては、詰め物・被せ物が取れたときの対処法はこちらをご覧ください。歯そのものが欠けた場合は歯が欠けた・割れたときの応急処置はこちらで解説しています。

痛む歯で噛んで痛みを確かめる

「まだ痛いかな」と繰り返し噛んで確かめる行為は、そのたびに炎症部位へ力を加えることになります。 とくに歯の根の周りに炎症が起きている場合、噛む刺激で痛みが一段と強くなることがあります。確かめたい気持ちは自然なものですが、受診まではそっとしておいてください。

ツボ押しや民間療法に頼りすぎる

インターネット上には、歯の痛みに効くとされるツボ押しや、身近なものを使った対処法が数多く紹介されています。 これらは痛みの原因を取り除くものではなく、当院として効果をお約束できるものでもありません。 一時的に気がまぎれることはあっても、原因となっている炎症は進行し続けます。ましてや、刺激の強いものを患部に当てるような方法は、粘膜を傷めるおそれがあります。 「これで様子を見よう」と受診が遅れることのほうが、はるかに大きなリスクです。

痛みが引いたからと受診をやめる

歯の痛みは、しばらくすると自然におさまることがあります。しかし、痛みが消えたことは「治った」ことを意味しません。 歯の神経が炎症の末に働きを失うと、痛みだけが感じられなくなり、その内側で細菌の感染が静かに進むことがあります。 しばらくして再び痛み出したときには、以前より対応が大がかりになっていることも少なくありません。 放置した場合に何が起こるかは虫歯を放置するとどうなるかを詳しく見るで解説しています。

やってはいけないこと 早見表

避けたい行動なぜ避けるのか代わりにできること
湯船につかる血流が増え、痛みが強くなりやすい短時間のシャワーにとどめる
飲酒血流が増える。鎮痛薬との併用も避けるべき水分は水やお茶でとる
激しい運動血流が増え、拍動性の痛みが強まりやすい安静にして横になる
穴に薬や詰め物を入れる感染が広がる/治療が難しくなるそっとしておき、早く受診する
噛んで痛みを確かめる炎症部位に繰り返し力が加わる反対側で噛み、痛む側は使わない
痛みが消えたので放置感染が静かに進むことがある痛みが消えても受診する

夜間・休日に痛くなったときの動き方

歯の痛みは、なぜか夜に強くなることがよくあります。横になると頭部の血流が増えること、日中の活動による気の紛れがなくなること、副交感神経が優位になることなどが関係すると考えられています。 「夜中に痛くて眠れない」という状況は、多くの方が経験するものです。

夜中に痛みが出たときの手順

  1. まず頬を外側から冷やす:保冷剤をタオルで包み、痛む側に軽く当てます。10〜15分を目安に、間隔をあけて繰り返します。
  2. 口の中をぬるま湯でゆすぐ:食べかすが残っていれば、それだけで刺激が減ることがあります。
  3. 入浴・飲酒はしない:その日の湯船は見送り、体を温めすぎないようにします。
  4. 市販の鎮痛薬を使う場合は説明書どおりに:用量を守り、持病や服用中の薬がある場合は無理をしません。
  5. 上体を少し起こして休む:後述の姿勢を試してみてください。
  6. 翌朝いちばんに歯科へ連絡する:朝の受付開始と同時に電話をすると、当日枠に入れる可能性が高くなります。

痛くて眠れないときの姿勢と過ごし方

横になると痛みが強くなるのは、頭部に血液が集まりやすくなるためと考えられています。 そこで、枕を重ねるなどして上体をやや高くし、頭が心臓より高い位置になるようにして休むと、楽に感じられることがあります。 ソファやリクライニングチェアで浅く休むという方もいらっしゃいます。

枕を重ねて上体を高くし、頭が心臓より高い位置で休む姿勢のイメージ図
痛みで眠れないときは、枕を重ねて上体をやや起こし、頭を心臓より高くして休む姿勢が楽に感じられることがあることを示すイメージ図です。※イラストはイメージ図です(実際の症例写真ではありません)。
  • 痛む側を下にしない:枕に押しつけると圧がかかります。反対側を下にするか、あお向けで休みます。
  • 部屋を暖めすぎない:寝具や室温で体が温まりすぎると、痛みが強く感じられることがあります。
  • 痛みの記録をメモしておく:いつから・どんな痛み方か・何をすると強まるかを残しておくと、受診時の説明がスムーズです。
  • 水分はとる:口の中の乾燥は不快感を強めます。冷たすぎない水を少しずつ飲みましょう。

休日・夜間に診てもらえる歯科をどう探すか

多くの地域では、休日や夜間の歯科診療について、自治体や地域の歯科医師会が案内窓口を設けています。 お住まいの市町村のホームページや広報、地域の歯科医師会のサイトで「休日歯科診療」「歯科急患」といった案内を確認してみてください。 急を要すると感じる症状(後述)がある場合は、地域の救急相談窓口に電話で相談するという選択肢もあります。

なお、「痛みが強い=夜間にすぐ処置が必要」とは限りません。 多くの歯の痛みは、応急処置で朝まで過ごし、翌診療日に受診することで対応できます。無理をして遠方まで移動するより、朝いちばんに近くの歯科へ連絡するほうが結果的に早いこともあります。 当院の診療時間は診療時間・アクセスのご案内でご確認いただけます。

痛み方のタイプ別・考えられる状態と緊急度

ひとくちに「歯が痛い」といっても、痛みの出方によって、その裏で起きていることは異なります。 歯の痛みが生まれる場所は大きく3つ——歯の中心にある神経(歯髄)、歯の根を骨につないでいる薄い層(歯根膜)、そして歯ぐきです。どこで炎症が起きているかによって、痛み方が変わります。

歯の痛みが生まれる3か所(歯髄・歯根膜・歯ぐき)を示した奥歯の断面イメージ図
歯の痛みは、歯の中心の神経(歯髄)・歯の根の周りの層(歯根膜)・歯ぐきのいずれかで起きた炎症によって生じることを示すイメージ図です。※イラストはイメージ図です(実際の症例写真ではありません)。

ズキズキ拍動する・何もしなくても痛い

脈打つようにズキンズキンと痛む、じっとしていても痛い、夜になると強くなる——このタイプは、歯の中心にある神経(歯髄)に炎症が及んでいる可能性が考えられます。 炎症で内圧が高まり、拍動に合わせて痛みを感じるためです。冷やすと楽になることがあるのはこのタイプに多い特徴です。 自然におさまることを期待して待つのではなく、早めの受診をおすすめします。

噛むと痛い・歯が浮いたような感じがする

噛んだときにひびくように痛む、歯が浮いた感じがして噛み合わせると違和感がある——このタイプは、歯の根の周りの層(歯根膜)で炎症が起きている可能性があります。 歯の神経が働きを失ったあと、根の先に炎症が及んだ場合にも、この痛み方になることがあります。 歯ぎしりや食いしばりの力が強い方でも、噛むと痛い状態が起こることがあります(歯ぎしり・食いしばりについて詳しく見る)。

冷たいもの・熱いものでしみる

刺激を受けた瞬間だけツンとして、すぐにおさまる——このタイプは、知覚過敏や虫歯の初期段階で見られることがあります。 ただし、「熱いものでしみて、しばらく痛みが続く」場合は、神経の炎症が進んでいるサインのことがあり、意味合いが変わります。 しみる症状については歯がしみる原因と対処について詳しく見るで詳しく解説していますので、痛みが刺激時だけに限られる方はそちらもご覧ください。

歯ぐきが腫れて痛い・出血する

歯そのものより歯ぐきが腫れて痛む、ぶよぶよする、押すと膿のようなものが出る——このタイプは、歯ぐきや歯を支える組織の炎症が関わっている可能性があります。 歯周病が進んで急性の症状が出ている場合や、歯の根の先にたまった膿が歯ぐきに現れている場合などが考えられます。 詳しくは歯茎の腫れの原因と対処について詳しく見る、および歯槽膿漏(歯周病)とはどんな状態かを詳しく見るをご覧ください。

虫歯ではないのに歯が痛い場合

歯科で「虫歯はない」と言われたのに痛む、というご相談も少なくありません。次のような要因が関わっていることがあります。

  • 鼻の奥の炎症:上の奥歯の根は鼻の奥の空洞(副鼻腔)に近いため、そこに炎症があると上の奥歯が痛むように感じることがあります。かがむと痛みが強まる、鼻づまりを伴う場合はこの可能性を考えます。
  • 食いしばり・歯ぎしり:強い力が長時間かかることで、歯や周囲の組織に痛みが出ることがあります。朝起きたときに痛む・だるいのが特徴です。
  • 疲れ・ストレス・睡眠不足:体調が落ちているときに、もともとあった小さな炎症が痛みとして表に出ることがあります。
  • 風邪などで体調をくずしているとき:免疫の働きが落ちて、症状が出やすくなることがあります。
  • 歯にひびが入っている:見た目ではわかりにくく、噛んだときだけ鋭く痛むことがあります。

いずれの場合も、ご自身で原因を確定することはできません。「虫歯ではないから大丈夫」と判断せず、痛みが続くなら歯科で確認してください。歯科で歯に原因が見当たらなければ、耳鼻咽喉科など適切な診療科をご案内することもあります。

痛み方のタイプ別 早見表

痛み方考えられる状態目安となる緊急度
ズキズキ拍動する
何もしなくても痛い
歯の神経(歯髄)の炎症◎ 早めの受診を
噛むと痛い
歯が浮いた感じ
歯の根の周り(歯根膜)の炎症◎ 早めの受診を
歯ぐきが腫れて痛い
膿が出る
歯ぐき・支える組織の炎症◎ 早めの受診を
刺激の瞬間だけしみる
すぐおさまる
知覚過敏・初期の虫歯など〇 早めに相談を
熱いものでしみて
痛みが続く
神経の炎症が進んでいる可能性◎ 早めの受診を
顔が腫れる・熱がある
口が開けにくい
炎症が広がっている可能性急いで対応を(後述)

※この表は受診の目安を整理したもので、診断ではありません。実際の状態は、レントゲンや診察による確認が必要です。

すぐに受診・救急を検討すべきサイン

歯の痛みの多くは、応急処置で受診まで待つことができます。 しかし、次のようなサインがあるときは、炎症が歯の周囲を越えて広がっている可能性があり、様子を見るべきではありません。 当てはまるものがある場合は、できるだけ早く歯科または医療機関にご連絡ください。

急いで対応したほうがよいサイン

  • 顔や首が目に見えて腫れている:ほお・あご・目の下・首まで腫れが広がっている。
  • 口が開けにくい:指2本分も開かない、開けようとすると強く痛む。
  • 飲み込みにくい・息苦しい:のどの奥まで違和感がある。これは急を要するサインです。
  • 発熱・強い倦怠感がある:歯の痛みとともに熱が出ている。
  • 鎮痛薬を規定どおり使っても痛みがおさまらない:それだけ炎症が強い可能性があります。
  • 外傷を伴う:ぶつけて歯が動く・抜けかけている・大きく欠けた。

とくに「飲み込みにくい」「息苦しい」「口が開かない」が同時にある場合は、歯科の診療時間を待たず、地域の救急相談窓口へ電話で相談することをご検討ください。 腫れを伴う症状への外科的な対応については口腔外科について詳しく見るもご参照ください。

「痛み止めが効かない」ときに考えること

鎮痛薬が効きにくい状況には、いくつかの理由が考えられます。炎症が強く、薬の作用が追いつかない場合。膿がたまって内圧が高まっている場合。あるいは、痛みの原因が歯以外にある場合などです。 いずれにしても、量を増やしたり、種類を変えて重ねたりする対応は危険です。 「効かない」という事実そのものが受診を急ぐ根拠になりますので、自己判断で薬を追加せず、医療機関にご相談ください。

受診までの過ごし方(食事・睡眠・記録)

受診の日まで数日ある場合、日常の過ごし方を少し工夫するだけで、痛みの強まりを抑えられることがあります。

食事で気をつけること

  • 痛む側で噛まない:反対側だけで食べるようにします。
  • 温度差の大きいものを避ける:熱いスープや冷たい飲み物は刺激になります。人肌くらいが安心です。
  • 甘いもの・酸味の強いものを控える:しみる誘因になることがあります。
  • 硬いもの・繊維の多いものを避ける:強く噛む必要があるものや、歯にはさまりやすいものは避けます。
  • 食後はぬるま湯でゆすぐ:痛む部分に食べかすを残さないようにします。

睡眠と生活のリズム

睡眠不足や疲労は、痛みを感じやすくする方向に働きます。痛みで十分に眠れない日が続くと、それ自体が体の負担になります。 上体をやや高くする姿勢を試す、寝る前の入浴は湯船を避ける、寝室を暖めすぎない——といった工夫で、少しでも休める時間を確保してください。 なお、「痛みで眠れない夜が続いている」ということ自体が、受診を急ぐ十分な理由です。我慢の継続は解決になりません。

記録しておくと診察がスムーズになること

受診時に次の情報をお伝えいただけると、原因の絞り込みが早くなります。スマートフォンのメモに残しておくと安心です。

  1. いつから痛むか:日にち・時間帯(夜だけか、一日中か)。
  2. どんな痛み方か:ズキズキ/噛むと痛い/しみる/じんわり続く。
  3. 何をすると強まるか:噛む・冷たいもの・熱いもの・横になる・かがむ。
  4. 何をすると楽になるか:冷やす・鎮痛薬・特に変化なし。
  5. 痛む場所:上下・左右・どの歯のあたりか(はっきりしなくてもかまいません)。
  6. 使った薬:市販薬の名称と、いつ何回使ったか。
  7. 持病・服用中の薬・アレルギー:治療方針に関わります。

初診の流れについては治療の流れのご案内、虫歯の治療内容については虫歯治療・一般歯科について詳しく見るをご覧ください。

ハギノ歯科の対応——急な痛みへの向き合い方

まず「どこが痛みの原因か」を切り分けます

急な痛みでお越しいただいたとき、当院がまず行うのは、痛みの原因が歯の神経なのか、歯の根の周りなのか、歯ぐきなのかを切り分けることです。 見た目が同じように見えても、原因が違えば必要な対応はまったく異なります。 パノラマ画像を活用して歯や骨の状態を確認する体制(PanoSCOPE)を整えており、状況をご説明したうえで進め方をご相談します。

虫歯・歯周病・外科的対応まで一院で

歯の痛みの原因は一つとは限らず、虫歯と歯ぐきの問題が重なっていることもあります。 ハギノ歯科は、虫歯治療から歯の神経の処置、歯ぐきの治療、腫れを伴う場合の口腔外科的な対応まで、一院で対応できる総合歯科です。 「どこに行けばよいかわからない」という段階でも、まずご相談いただければ切り分けからお手伝いします。

いなべ市でお困りの方へ

急な痛みは、ご本人にとってはとても不安なものです。「こんなことで受診してよいのだろうか」と迷って我慢される方もいらっしゃいますが、 痛みがあるという時点で、受診の理由としては十分です。 ハギノ歯科は、いなべ市・東員町エリアの地域に根ざした歯科医院として、いなべ市周辺にお住まいの方が困ったときに相談しやすい体制を整えています。 診療時間は診療時間・アクセスのご案内でご確認ください。朝いちばんのお電話が、いちばん早い解決につながります。

よくあるご質問

急な歯の痛みについて、患者様からよくいただくご質問とその回答をご紹介します。

Q

歯がとても痛いとき、すぐにできることはありますか?

A

痛む側の頬を外側から冷やす、ぬるま湯で口をやさしくゆすいで食べかすを取り除く、入浴・飲酒・激しい運動を避けて安静にする、という3つが基本です。痛む側では噛まないようにしてください。応急処置は受診までの時間をしのぐためのもので、原因を取り除くものではありません。

Q

歯がズキズキして痛くて眠れないときはどうすればよいですか?

A

枕を重ねるなどして上体をやや高くし、頭が心臓より高い位置になるようにして休むと楽に感じられることがあります。痛む側を下にしない、寝室を暖めすぎないことも大切です。痛みで眠れない夜が続いていること自体が受診を急ぐ理由になりますので、翌朝いちばんに歯科へご連絡ください。

Q

歯の痛みに市販の痛み止めを飲んでもよいですか?種類はどれがよいですか?

A

受診までの間に市販の鎮痛薬を使う方は少なくありませんが、どの製品が適しているかは体質・持病・服用中の薬によって異なるため、当院から特定の製品をおすすめすることはできません。必ず各製品の添付文書の記載と、薬剤師・登録販売者の説明に従ってください。用量を自己判断で増やすことは避け、妊娠中・授乳中の方やお子さまは自己判断で使わないでください。

Q

痛み止めを飲んでも効かないときはどうすればよいですか?

A

炎症が強い、膿がたまって内圧が高まっている、痛みの原因が歯以外にあるなど、いくつかの理由が考えられます。量を増やしたり種類を重ねたりするのは危険です。「効かない」という事実そのものが受診を急ぐ根拠になりますので、自己判断で薬を追加せず、医療機関にご相談ください。

Q

虫歯が手遅れかどうかの目安はありますか?

A

見た目や痛みの強さだけで判断することはできません。ただし、顔や首が腫れている、口が開けにくい、飲み込みにくい、発熱があるといった場合は、炎症が歯の周囲を越えて広がっている可能性があり、急いで対応が必要です。逆に痛みが消えた場合も治ったとは限らず、内側で感染が進んでいることがあります。いずれも自己判断せず歯科で確認してください。

Q

痛みが自然におさまったのですが、受診しなくてもよいですか?

A

痛みが消えたことは治ったことを意味しません。歯の神経が炎症の末に働きを失うと痛みを感じなくなり、その内側で感染が静かに進むことがあります。しばらくして再び痛み出したときには対応が大がかりになっていることも少なくありませんので、痛みが消えても一度ご受診ください。

Q

虫歯ではないのに歯が痛いことはありますか?

A

あります。鼻の奥の空洞(副鼻腔)の炎症で上の奥歯が痛むように感じる、食いしばりや歯ぎしりの力で痛みが出る、疲れや体調不良で症状が表に出る、歯にひびが入っている、などが考えられます。ご自身で原因を確定することはできませんので、痛みが続く場合は歯科で確認し、必要に応じて適切な診療科をご案内します。

急な歯の痛み、我慢していませんか?

ハギノ歯科では、痛みの原因が歯の神経か、根の周りか、歯ぐきかの切り分けから丁寧にご説明しています。
いなべ市・東員町周辺にお住まいの方は、お電話またはWeb予約フォームからお気軽にご相談ください。

まとめ:応急処置で時間をかせぎ、できるだけ早く受診を

歯が急に痛み出したときは、痛む側の頬を外側から冷やし、ぬるま湯で口をやさしく清潔にし、入浴・飲酒・激しい運動を避けて安静にする——この3つが基本です。 市販の鎮痛薬を使う場合は、必ず添付文書の記載と薬剤師の説明に従い、用量を自己判断で増やさないでください。

一方で、患部に薬を詰める、接着剤を使う、噛んで痛みを確かめる、ツボや民間療法だけで様子を見る——といった対応は、痛みを強めたり、あとの治療を難しくしたりするおそれがあります。 痛みが自然におさまっても、それは治ったことを意味しません。 痛み方によって考えられる状態は異なり、ズキズキ拍動するタイプ、噛むと痛いタイプ、歯ぐきが腫れるタイプでは、それぞれ炎症が起きている場所が違います。

そして、顔や首の腫れ、口が開けにくい、飲み込みにくい、発熱、鎮痛薬が効かない——これらは様子を見るべきではないサインです。 いなべ市・東員町のハギノ歯科では、急な痛みの原因の切り分けから、虫歯・歯ぐきの治療、腫れを伴う場合の対応まで一院でご相談いただけます。 「こんなことで受診してよいのだろうか」と迷う必要はありません。痛みがあること自体が、受診の十分な理由です。どうぞお気軽にご連絡ください。

萩野 貴俊 副院長

この記事の監修者

ハギノ歯科 副院長
萩野 貴俊

愛知学院大学歯学部卒業。虫歯・歯周病・根管治療から口腔外科まで一院で対応する総合歯科として、 患者様お一人おひとりのお悩みに寄り添った診療を心がけています。急な痛みでお困りのときも、 原因の見極めから丁寧にご説明し、無理のない進め方をご提案いたします。