小児歯科とは?何歳から行くのがベスト?

お子さまの歯が生え始めると、多くの保護者の方が「いつから歯医者さんに行けばいいの?」と迷われます。 実は、虫歯の予防や歯並びの育成は「最初の1本の歯」が生える瞬間から始まっています。

小児歯科は、単に”子どもの虫歯を治す場所”ではなく、歯とお口の発達を育てるパートナーです。 ここでは、「小児歯科とは何か」「いつから行くのが理想なのか」「何をしてもらえるのか」について詳しく解説します。

小児歯科とは?

小児歯科は、乳歯の生え始めから永久歯が生えそろうまでの成長期を専門に診る診療科です。 一般歯科との大きな違いは、「単に治療する」だけでなく、「成長に合わせて予防・発達支援を行う」という点にあります。

小児歯科の主な目的

  1. 乳歯の虫歯予防と早期治療:乳歯の健康は永久歯の健康に直結します
  2. 永久歯へのスムーズな生え変わりのサポート:適切なタイミングでの生え変わりを見守ります
  3. 噛み合わせ・顎の発達チェック:成長期だからこそできる予防矯正
  4. 正しい歯磨き習慣・食習慣の指導:一生の財産となる生活習慣の確立
  5. 歯医者に慣れる練習・心理的ケア:歯科恐怖症を防ぎ、前向きな通院習慣を作ります

ポイント:お子さまは年齢によって歯やあごの状態が大きく変化します。 例えば、3歳で虫歯がなくても、6歳臼歯(最初の永久歯)が生える時期にケアを怠ると、 一気に虫歯が増えるケースも珍しくありません。 だからこそ、小児歯科では「成長に合わせて通う」ことが大切なのです。

何歳から行くのがベスト?

結論:「歯が1本でも生えたら」=小児歯科デビューのタイミング

多くの保護者の方が驚かれますが、歯が生え始めた生後6か月頃から小児歯科に通うことをおすすめしています。

早めに通うメリット

  • 虫歯菌が定着する前に予防できる: 生後6か月〜1歳半の間に、虫歯菌が親から子へ感染しやすい時期があります。 この段階でフッ素塗布やブラッシング指導を受けると、虫歯リスクを大幅に下げられます。
  • 歯医者に慣れることで「怖くない」印象を形成できる: 1〜2歳の時期は”人見知り期”でもありますが、無理のない通院を繰り返すことで 「先生とお話しする」「お口を見てもらう」が自然な行動になります。
  • 親が正しい仕上げ磨きを学べる: 歯ブラシ選びや仕上げ磨きのコツは、保護者の方が学ぶ絶好のチャンス。 乳歯のケアは、親御さんのサポートがすべての基盤となります。

定期検診の理想ペースと内容

お子さまの定期検診は3〜4か月に一度が理想的です。 子どもの歯は大人よりも軟らかく、虫歯が一気に進行しやすいため、 「半年ごと」では間隔が長すぎることもあります。

定期検診で行う主なこと

  • 歯の成長チェック:乳歯・永久歯の本数・順序を確認し、正常な発育をサポート
  • 歯面清掃(プロフェッショナルケア):専用機器でのクリーニングで、お家では取れない汚れを除去
  • フッ素塗布:歯質を強化し虫歯菌の活動を抑える予防処置
  • シーラント処置:奥歯の溝をコーティングして虫歯予防(特に6歳臼歯に効果的)
  • 歯並び・噛み合わせ・顎の発達確認:早期発見により簡単な矯正で済むことも
  • 親御さんへの仕上げ磨きアドバイス:年齢に応じた効果的なケア方法を指導

小児歯科でよくある誤解

小児歯科について、多くの保護者の方が誤解されている点があります。 正しい知識を持つことで、お子さまの歯の健康を守ることができます。

誤解1:「乳歯はどうせ抜けるから虫歯でもいい」

→ 誤りです。

乳歯の虫歯は、下で育つ永久歯に悪影響を与えることが分かっています。 虫歯が進行すると、永久歯の形成不全や歯並びの乱れにつながることもあります。

誤解2:「痛くなってから行けばいい」

→ 手遅れになりやすいです。

虫歯は初期段階では痛みが出ないため、痛みを感じる頃には既に進行しています。 進行してからでは治療も大がかりになり、お子さまの負担も大きくなります。

誤解3:「子どもが嫌がるから後回しにする」

→ 逆効果です。

幼いほど順応しやすく、早いうちから慣れることで”歯医者嫌い”を防げます。 痛くなってから初めて行くと、歯医者=痛い場所という印象が強くなってしまいます。

よくあるご質問

小児歯科についてお寄せいただく質問とその回答をご紹介します

Q

歯が1本しかないのに歯医者へ行く意味はありますか?

A

あります。歯が1本でも生えた時点で、ブラッシングの仕方や虫歯予防のアドバイスを受けられます。 初回は「診る」よりも「慣れる」ことが目的です。 お子さまが歯科医院の雰囲気に慣れることは、将来の通院習慣の基礎となります。

Q

定期検診のたびにフッ素を塗っても大丈夫?

A

問題ありません。歯科医院で使用するフッ素は安全な濃度で管理されており、 繰り返し塗布することで効果が高まります。 3〜6か月に1回の塗布が理想的で、お子さまの歯を虫歯から守る効果的な予防法です。

Q

子どもが泣くときはどうしたらいい?

A

無理に治療せず、少しずつ慣れてもらうことが大切です。 当院でも「今日はご挨拶だけ」「診療台に座るだけ」で終えることもあります。 お子さまのペースに合わせて、徐々に慣れていただけるよう配慮しています。

Q

小児歯科と普通の歯医者、どちらに行けばいい?

A

初めてのお子様や成長期のケアを重視する場合は小児歯科が最適です。 小児歯科は心理的なケアや予防に特化しており、 お子さまの発達段階に応じた専門的なアプローチができます。

まとめ:お子さまの歯の健康は早期スタートが大切です

小児歯科は、お子さまの”将来の歯の健康を育てる場所”です。 歯が生えた瞬間から、もう「通う時期」は始まっています。 小さなうちに始めることで、虫歯のない未来を作ることができます。

「歯が1本でも生えたら」が小児歯科デビューのベストタイミング。 早期から通うことで、虫歯予防だけでなく、歯医者さんへの恐怖心も防げます。 3〜4か月ごとの定期検診で、お子さまの成長に合わせた適切なケアを受けることが大切です。

いなべ市で乳幼児から通える小児歯科をお探しなら、地域密着40年のハギノ歯科へ。 お子さまが安心して楽しく通える環境を整えています。 経験豊富なスタッフが、お子さま一人ひとりのペースに合わせて対応いたします。

お子さまの歯について気になることがございましたら、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。 一緒にお子さまの健やかな成長を見守らせていただきます。

萩野 貴俊 副院長

この記事の監修者

ハギノ歯科 副院長
萩野 貴俊

愛知学院大学歯学部卒業。日本小児歯科学会会員。 お子さまの成長に寄り添い、健やかな歯の発育をサポートすることを心がけています。 「歯医者さんは怖くない」と思っていただけるよう、優しく丁寧な診療を提供いたします。

お子さまの歯のこと、お気軽にご相談ください

ハギノ歯科では、お子さまが楽しく通える小児歯科を目指しています。
初めての歯科デビューから、永久歯が生えそろうまで、お子さまの成長を見守りながら
健康な歯を育てるお手伝いをさせていただきます。

詳しい小児歯科治療については、当院の小児歯科ページもご覧ください。
当院の小児歯科ページ