「見える・測れる・残せる」最新根管治療のご紹介

歯科用ルーペと電動根管治療器が変える、歯を守る新しい治療

「神経を取る治療って怖い」「何回も通わないといけないのが大変」そんなお悩みはありませんか?

当院では、歯科用拡大鏡「ゼノシス」と根管長測定機能付き電動モーター「トライオートZX2」を導入し、より精密で、より短時間で、より歯を残せる根管治療を実現しています。

この記事では、最新機器を使った根管治療のメリットをわかりやすくご説明します。大切な歯を守るための治療について、ぜひご一読ください。

根管治療ってどんな治療?

歯の神経を取る治療とは

根管治療は、虫歯が深く進行して歯の神経(歯髄)に細菌が感染した場合に行う治療です。感染した神経を取り除き、歯の根の中をきれいにすることで、歯を残すことを目指します。

  • 歯の中の構造:歯の中には「歯髄(しずい)」と呼ばれる神経と血管の束があります
  • 感染の原因:虫歯が深くなると、この歯髄に細菌が感染してしまいます
  • 根管治療の目的:感染した神経を取り除き、根の中をきれいにして歯を残す治療です

こんな症状があったら要注意

以下のような症状がある場合は、根管治療が必要な可能性があります。早めにご相談ください。

  • 何もしなくてもズキズキ痛む
  • 冷たいもの・熱いものがしみる
  • 歯茎が腫れている
  • 噛むと痛い

放置するとどうなる?
残念ながら、これらの症状は自然治癒しません。歯の内部や周囲の骨が溶け、最終的に抜歯が必要になることもあります。早期の治療が大切です。

従来の根管治療の課題

「見えない・測れない」問題

従来の根管治療には、いくつかの限界がありました。

従来の治療の限界具体的な問題
肉眼の限界根管は1mm以下の細い管。肉眼では見落としが発生しやすい
手の感覚頼りファイル(針状器具)の位置を手の感覚で判断
根管長測定別の機器で測定してから治療に戻る、という手間

成功率の問題

日本の保険診療における根管治療成功率は30〜55%と言われています。つまり、2〜3人に1人が再治療になっている現実があります。

項目日本アメリカ
成功率30〜55%90〜95%
電動NiTiファイル普及率約20%約80〜100%

再発の主な原因:

  • 細菌の取り残し
  • 根管の見落とし
  • 充填の不備

従来の治療 vs 当院の精密治療

最新機器導入で、根管治療はここまで変わりました

最新の根管治療イメージ - 精密機器を使用した根管治療

最新機器を使用した精密根管治療のイメージ

従来の治療と当院の治療を比較

比較項目 従来の根管治療 当院の精密治療
視野 肉眼のみ
細い根管は見えにくく、経験と勘に頼る部分が大きい
最大7.5倍に拡大
ゼノシス歯科用ルーペで微細な構造まで確実に確認
根管長測定 手の感覚頼り
レントゲンと手の感覚で推測。誤差が生じやすい
リアルタイム測定
トライオートZX2で0.1mm単位の精密測定。治療しながら同時測定
治療器具 手動ファイル
ステンレス製。硬くて曲がりにくく、複雑な根管に対応困難
電動NiTiファイル
形状記憶合金で柔軟。曲がった根管にも追従して精密に処置
安全機能 なし
力加減は術者の技量に依存。ファイル破折リスクあり
自動制御システム搭載
OTR/OGP2モードで負荷感知・自動逆回転。破折リスク大幅軽減
治療時間 長時間
手作業のため時間がかかり、口を開けている負担も大きい
大幅短縮
電動制御で効率化。患者様の負担軽減
成功率 30〜55%
日本の保険診療平均。2〜3人に1人が再治療に
大幅向上を目指す
精密機器使用で欧米水準(90%以上)に近づける
歯を残せる可能性 限界あり
複雑な症例や再治療は抜歯になるケースも多い
可能性が広がる
「抜歯」と言われた歯も残せる可能性。諦めずにご相談を

ポイント:当院では「見える」「測れる」「残せる」をキーワードに、従来の治療の限界を最新機器で克服。大切な歯を守るために、できることを最大限行います。

なぜ当院の精密治療が選ばれるのか

見逃しゼロを目指す

7.5倍の拡大視野で、肉眼では見えない細い根管や感染部位も確実に発見。取り残しによる再発リスクを大幅に低減します。

0.1mm単位の精密さ

根管長をリアルタイムで測定し、削りすぎも削り足りないもない、ぴったりの位置で治療。痛みの軽減にもつながります。

患者様への負担軽減

効率化された治療で通院回数・治療時間を削減。術後の痛みも軽減され、安心して治療を受けていただけます。

歯科用ルーペ「ゼノシス」で実現する精密治療

ゼノシスとは

ゼノシスは韓国Xenosys社製の高性能歯科用拡大鏡で、世界31か国以上で使用されています。日本では2024年から本格展開が開始されました。

項目内容
倍率2.5倍〜7.5倍まで選択可能
重量約30g〜68g(モデルにより異なる)
特徴完全オーダーメイド・高解像度光学系
LEDライト最大38,000luxの明るい照明

なぜ拡大して見ることが大切なのか

「髪の毛1本は約0.1mm。根管はそれより細いこともあります。肉眼では限界があるため、拡大鏡で確実に見ながら治療することで、取り残しを防ぎます。」

拡大視野で変わること:

  • 正確な識別:虫歯と健康な歯の境目を正確に識別
  • 確実な発見:見落としがちな根管の入り口を確実に発見
  • 残さず除去:感染組織を残さず除去
  • 歯質を温存:健康な歯質をできるだけ温存

ゼノシスの特徴・強み

  • 高倍率でも明るく軽い:7.5倍でも約68gの軽量設計。長時間の精密治療でも疲れにくい
  • 完全オーダーメイド:術者一人ひとりの目に合わせて製作。瞳孔間距離・作業距離・視力まで考慮
  • 偏向式レンズ(Aタイプ):頭を起こした姿勢でも視野を確保。首・腰への負担軽減で集中力を維持

電動根管治療器「トライオートZX2」のすごい機能

トライオートZX2 - 株式会社モリタ製作所の電動根管治療器

トライオートZX2(株式会社モリタ製作所)

トライオートZX2とは

トライオートZX2は、株式会社モリタ製作所の最新根管治療用モーターです。根管長測定機能を内蔵したコードレス設計で、穿通・清掃・拡大を1台で完結できます。

項目内容
回転数100〜1,000rpm(調整可能)
重量約140g
電源リチウムイオン電池(コードレス)
特徴根管長測定+電動モーター一体型

核心技術1:根管長測定機能(ルートZX技術)

「根管の長さを正確に測ることで、『削りすぎ』や『削り足りない』を防ぎます。トライオートZX2は治療しながら同時に長さを測れるので、より安全で正確な治療ができます。」

測定の仕組み:

  • 2つの異なる周波数で電気抵抗を測定
  • ファイル(治療器具)の先端位置をリアルタイム表示
  • 根管内が濡れていても乾いていても正確に測定

核心技術2:OTRモード(賢い回転制御)

「従来の手作業では、器具が根管内で折れてしまうリスクがありました。トライオートZX2は負荷を感知して自動で動きを変えるので、そのリスクを大きく減らせます。」

  • 自動逆回転:ファイルに負荷がかかると自動で逆回転
  • 破折リスク軽減:ファイルが食い込んで折れるリスクを大幅軽減
  • 複雑な根管にも対応:複雑に曲がった根管でも安全に治療

核心技術3:OGP2モード(最新機能)

OGP2モードは、時計回り・反時計回りを交互に繰り返す新しい回転方式です。

  • 時計回り・反時計回りを交互に繰り返す新しい回転方式
  • 360度以上回転しない設計で破折リスクを最小化
  • 穿通からグライドパス、拡大形成まで1モードで完了

最新機器で患者様が得られる5つのメリット

メリット1:治療時間の短縮

機械制御で効率的な治療が可能になり、難しい症例でも数分〜十数分で形成完了する事例もあります。総合的な通院回数の削減が期待できます。

「何回も通わなければいけないと思っていたのに、思ったより早く終わりました。」

メリット2:痛みの軽減

なぜ痛みが減るのか:

  • 根管長を正確に測定することで、根尖を突き抜けない
  • 必要な部分だけを精密に処置
  • 術後の炎症・違和感が軽減

メリット3:成功率の向上

精密機器使用による効果:

  • 拡大視野で見落としゼロを目指す
  • 正確な根管長測定で過不足のない治療
  • 電動制御で安定した品質

メリット4:歯を残せる可能性が高まる

「抜歯」と言われた歯でも、精密な根管治療で残せる可能性があります。自分の歯で噛める生活を、できるだけ長く守りましょう。

メリット5:安全性の向上

安全を守る仕組み:

  • OTR/OGP2機能によるファイル破折防止
  • アピカルスローダウン(根尖付近で自動減速)
  • 過剰な切削を自動で回避

当院の根管治療の流れ

当院での一般的な根管治療の流れをご説明します。

1

初診相談・検査

まずは患者様のお悩みや症状を詳しくお伺いします。レントゲン撮影などの検査を行い、根管の状態を確認します。

2

診断・治療計画の説明

検査結果に基づいて、治療の必要性や方法について詳しくご説明します。ご不明な点があれば、何でもお聞きください。

3

根管治療の実施

麻酔をした上で、ゼノシス拡大鏡とトライオートZX2を使用して精密な根管治療を行います。感染した組織を確実に除去します。

4

根管充填

きれいになった根管内に薬剤を詰め、細菌が入らないように密閉します。治療の経過を確認しながら進めます。

5

被せ物の装着・経過観察

根管治療が完了したら、被せ物を装着して歯の機能を回復します。その後も定期的な検診で経過を観察します。

当院の根管治療へのこだわり

患者様への3つの約束

  • 「見える」治療:ゼノシス歯科用ルーペで最大7.5倍に拡大。肉眼では見えない細部まで確認します。
  • 「測れる」治療:トライオートZX2で根管長をリアルタイム測定。正確な位置で、正確な治療を行います。
  • 「残せる」治療:最新機器と精密技術で歯を守ります。「抜かずに残す」を大切にしています。

導入機器一覧

機器名用途特徴
ゼノシス(Xenosys)歯科用拡大鏡最大7.5倍、完全オーダーメイド
トライオートZX2電動根管治療器根管長測定一体型、コードレス

よくあるご質問

根管治療についてよくいただくご質問にお答えします

Q

根管治療は痛いですか?

A

治療前にしっかり麻酔をしますので、治療中の痛みはほとんどありません。また、精密な機器を使うことで、術後の痛みも軽減できます。

Q

治療は何回くらいかかりますか?

A

症状や根管の状態によりますが、一般的な目安は2〜4回です。当院の精密治療では、効率化により回数を減らせるケースも多くあります。

Q

費用はどのくらいですか?

A

保険適用の治療と自費の精密治療があります。詳しくはお気軽にご相談ください。

Q

他院で「抜歯」と言われたのですが…

A

精密な検査と治療により、残せる可能性があるかもしれません。まずは一度ご相談ください。

Q

ルーペとマイクロスコープの違いは?

A

マイクロスコープはより高倍率(最大30倍)ですが、視野が狭くなります。ルーペは機動性に優れ、広い視野と適度な拡大で効率的な治療が可能です。当院では治療内容に応じて最適な機器を選択しています。

まとめ:大切な歯を守るために

根管治療は「歯を残すための最後の砦」です。当院では最新の機器と確かな技術で、大切な歯を守るお手伝いをしています。

歯科用拡大鏡「ゼノシス」と電動根管治療器「トライオートZX2」を使用した精密治療により、従来の治療では難しかった症例にも対応できるようになりました。

「見える・測れる・残せる」治療で、患者様の大切な歯をできるだけ長く守っていきます。

「歯が痛い」「神経を取ると言われた」「他院で抜歯と言われた」など、気になることがあればお気軽にご相談ください。

萩野 貴俊 副院長

この記事の監修者

ハギノ歯科 副院長
萩野 貴俊

愛知学院大学歯学部卒業。患者様の大切な歯を守るため、最新の機器と技術を活用した精密な根管治療を心がけています。「抜かずに残す」をモットーに、一人ひとりの患者様に最適な治療をご提案いたします。

歯の痛みや根管治療についてお悩みではありませんか?

ハギノ歯科では、最新の機器を使用した精密な根管治療で、大切な歯を守るお手伝いをしています。
「神経を取る」と言われた方、他院で「抜歯」と言われた方も、まずはお気軽にご相談ください。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。