歯磨きのたびに歯茎から血が出るのはなぜ?受診の目安と原因の見分け方
歯を磨くたびに洗面台の泡が赤くなる。フロスを通すと血がにじむ。 「痛くはないから大丈夫だろう」と思いながらも、毎回続くと気になってしまう—— 歯茎から血が出るという症状は、それだけでは病院に行くほどなのか判断しづらいものです。
結論からお伝えします。歯茎からの出血は、ほとんどの場合「歯ぐきに炎症が起きている」というサインです。 健康な歯ぐきは、少し強めにブラシを当てても簡単には出血しません。 逆に言えば、血が出るということは、そこに炎症が起きていると考えるのが自然です。
ただし、「すぐに歯科へ行くべき出血」と「1〜2週間ケアを見直して様子を見てよい出血」があります。 この記事では、その線引きを最初にお伝えしたうえで、出血の原因を6つに分けて見分ける方法、 よくある誤解、今日からできる対処まで順にご説明します。
この記事の要点
- 歯みがきのときだけ血が出て、痛みも腫れもない場合は、ケアを見直して1〜2週間様子を見てよいことが多い
- 何もしていないのに血が出る・血が止まらない・グラつきがある場合は、早めの受診をおすすめします
- 「血が出るまで磨く」「血が出るから磨かない」はどちらも逆効果です
- 歯ぐきだけの炎症(歯肉炎)なら改善が見込めますが、骨まで溶けた状態(歯周炎)は自然には戻りません
まず知りたい:歯ぐきの出血は受診すべき?様子を見てよい?
歯茎から血が出る主な原因を6つに分けて見分ける
「血は出した方がいい」は本当?よくある3つの誤解
出血しているときの対処|今日からできること
歯科医院で行う検査と、出血が落ち着くまでの流れ
歯ぐきの出血で受診された場合の、一般的な流れをご説明します。
問診・お薬の確認
いつから、どんなときに出血するかをお伺いします。 服用中のお薬(特に血液をサラサラにする薬)や、糖尿病などの持病についても確認します。 お薬手帳をお持ちいただけるとスムーズです。
歯周ポケット検査・レントゲン
細い器具で歯と歯ぐきの間の深さを1本ずつ測ります。 あわせて歯のグラつき(動揺度)と、レントゲンで骨がどれくらい残っているかを確認します。 ここで「歯肉炎なのか歯周炎なのか」がはっきりします。
検査結果のご説明
測定した数値をもとに、現在の状態と必要な処置をご説明します。 結果をお伝えしたうえで、治療を進めるかどうかは患者様にご判断いただいています。
歯石除去とブラッシング指導
歯ブラシでは落とせない歯石を取り除きます。 お口をいくつかのブロックに分けて進めるため、複数回の通院が必要になります。 あわせて、患者様の歯並びに合わせた磨き方をご案内します。
再評価とメンテナンス
処置後にもう一度検査を行い、出血や歯周ポケットの深さが改善したかを確認します。 落ち着いたあとは定期的なクリーニングで 再発を防いでいきます。
検査の内容や通院しやすさについては、歯周病治療のページで詳しくご案内しています。
いなべ市で歯ぐきの出血が気になる方へ
「毎回少し血が出るだけだから」と受診をためらう方は少なくありません。 けれども歯ぐきの出血は、痛みが出る前に体が出してくれている数少ないサインです。 痛くないうちに確認できれば、それだけ選べる手段も多くなります。
ハギノ歯科は三重県いなべ市大安町にあり、いなべ市のほか東員町・菰野町・四日市市北部からも 通院いただいています。駐車場を備えていますので、お車でお越しいただけます。 「検査だけ受けたい」というご相談も歓迎しています。
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よくあるご質問
歯ぐきの出血について、患者様からよくいただくご質問とその回答をご紹介します
歯茎から血が出るのは「やばい」状態ですか?
歯ぐきに炎症が起きているサインではありますが、すぐに深刻な状態とは限りません。歯みがきのときだけ出血し、痛みも腫れもグラつきもない場合は、歯ぐきの表面だけの炎症(歯肉炎)であることが多く、ケアを見直すことで1〜2週間で改善が見込めます。一方、何もしていないのに出血する、2週間以上続く、歯ぐきが下がってきた、歯が浮く感じがあるといった場合は、骨にまで炎症が及んでいる可能性があるため早めの検査をおすすめします。
何もしていないのに歯茎から血が出るのはなぜですか?
刺激がなくても出血するということは、歯ぐきの血管がそれだけもろくなっている=炎症が強いことを意味します。歯周ポケットの奥に歯石が溜まり、その中で炎症が続いている状態が代表的です。また、血液をサラサラにする薬を服用中の場合も出血しやすくなります。歯みがき時だけの出血と比べて進んだ状態であることが多いため、様子見にせず歯科医院での検査をおすすめします。
痛くないのに血だけ出ます。放置しても大丈夫ですか?
痛くないことは「軽い」という意味ではありません。歯周病は痛みが出にくいまま進行することが知られており、痛みが出たときにはかなり進んでいるケースもあります。出血は、痛みが出る前に体が出してくれている数少ないサインです。痛くないうちに検査を受けておくことで、選べる対応の幅が広がります。
歯茎から血が出るのは、内臓や全身の病気のサインですか?
歯ぐきの出血の大半は、歯垢や歯石による歯ぐきの炎症が原因です。ただし糖尿病があると歯周病が進行しやすくなること、一部のお薬で歯ぐきが腫れやすくなること、ごくまれに血液の病気が歯ぐきの出血として現れることは知られています。全身の病気が関係している場合は、歯ぐき以外の場所にも出血やあざが出るのが一般的です。歯みがきのときだけ血が出るという状態で、すぐにそうした病気を心配する必要はありません。気になる症状が重なる場合は、歯科とあわせて内科にもご相談ください。
歯間ブラシやフロスを使うと血が出ます。やめた方がいいですか?
やめないでください。歯と歯の間は歯ブラシの毛先が届きにくく、炎症が残りやすい場所です。そこで血が出るのは「使ってはいけない」サインではなく、「そこに汚れと炎症がある」というサインです。フロスは勢いよく押し込まず、ゆっくり横に動かしながら入れてください。歯間ブラシはきつく感じるなら1サイズ小さいものに替えます。正しく使えていれば、1〜2週間で出血は減っていくことが多いです。
歯茎からの血が止まらないときはどうすればいいですか?
清潔なガーゼやティッシュを丸めて出血しているところに当て、10分ほど噛んで圧迫してください。うがいを何度も繰り返すと固まりかけた血を洗い流してしまい、かえって出血が長引きます。10分の圧迫でも止まらない場合、顔の腫れや発熱を伴う場合、血液をサラサラにする薬を服用中でいつもより出血が多い場合は、その日のうちに歯科医院へご連絡ください。
歯ぐきからの出血が続いていませんか?
「毎回少し血が出るだけ」という状態が、いちばん見過ごされやすいサインです。
いなべ市のハギノ歯科では、歯周ポケットの検査で今の状態を数値でご説明します。
検査だけのご相談も歓迎しています。お気軽にご連絡ください。
まとめ:出血は「痛みが出る前」に届く数少ないサイン
歯磨きのたびに歯茎から血が出るとき、その多くは歯ぐきに炎症が起きているサインです。 歯みがきのときだけ出血し、痛みも腫れもグラつきもないのであれば、 やわらかい歯ブラシで力を抜いて丁寧に磨くことを1〜2週間続けてみてください。 それで出血が減っていくなら、歯ぐきの表面だけの炎症だった可能性が高いといえます。
一方で、何もしていないのに血が出る、2週間続けても改善しない、歯ぐきが下がってきた、 歯が浮く感じがある——こうしたサインがあるときは、 セルフケアでは届かないところに原因があります。 歯周病は痛みが出にくいまま進み、一度溶けた骨は自然には戻りません。
「血が出るまで磨く」「血が出るから磨かない」「歯磨き粉を変える」—— いずれも根本の解決にはなりません。 出血の原因は血ではなく、歯と歯ぐきの境目に残った歯垢と歯石だからです。
いなべ市のハギノ歯科では、歯周ポケットの深さの測定・動揺度の確認・レントゲンによって、 今どの段階なのかを数値でご説明しています。検査だけを受けていただくことも可能です。 気になる出血が続いている方は、痛みが出る前にどうぞご相談ください。
この記事の監修者
ハギノ歯科 副院長
萩野 貴俊
愛知学院大学歯学部卒業。三重県いなべ市で地域の皆様のお口の健康を支えています。 歯ぐきの症状は自覚しにくく、気づいたときには進んでいることも少なくありません。 「これくらいで受診してもいいのかな」と迷われたときこそ、どうぞお気軽にご相談ください。