口腔機能発達不全症:お子様のお口の発育が気になる親御さんへ

お子様の日頃の様子を見ていて、こんなことが気になったことはありませんか?

「うちの子、いつもお口がポカンと開いているけど大丈夫かな…」
指しゃぶりがなかなかやめられない…」
口で呼吸していることが多い気がする…」
「食事中によだれがよく出る…」
舌が前に出る癖がある…」

こうしたサインは、もしかすると「口腔機能発達不全症」のあらわれかもしれません。
近年、お口の機能がうまく発達していないお子様が増えていることがわかってきました。

ハギノ歯科では、お子様のお口の機能に関するご相談を受け付けております。
「気になるけど、どこに相談すればいいかわからない」という親御さんも、まずはお気軽にご相談ください。
保険診療の範囲で対応しておりますので、費用面もご安心いただけます。

口腔機能発達不全症とは?

口腔機能発達不全症とは、お子様の「食べる」「話す」「呼吸する」といったお口の基本的な機能が、年齢に応じて十分に発達していない状態のことをいいます。

2018年から「保険診療」として認められています
口腔機能発達不全症は、2018年に保険病名として正式に認められました。
つまり、健康保険を使って検査・治療を受けることができます
費用面を心配されている親御さんも、どうぞご安心ください。

なぜ増えているのか?

近年、口腔機能発達不全症のお子様が増えている背景には、生活環境の変化があるとされています。

  • 食生活の変化:やわらかい食べ物が中心の食生活により、お口周りの筋肉を使う機会が減少しています。噛む回数が昔に比べて大幅に少なくなっているといわれています。
  • 生活習慣の変化:スマートフォンやタブレットの使用時間が増え、うつむき姿勢が口呼吸につながるケースが指摘されています。
  • コミュニケーション環境の変化:声を出して遊ぶ機会やおしゃべりの時間が減り、お口の機能を鍛える場面が少なくなっています。

大切なのは、早い段階で気づき、適切なサポートを行うことです。
お口の機能は、トレーニングや生活習慣の見直しで改善が期待できます。

こんなサインに気づいたら、ご相談ください

以下のようなサインが見られるお子様は、口腔機能発達不全症の可能性があります。
一つでも当てはまる場合は、お気軽にご相談ください。

5つの主要なサイン

  • ポカン口(口唇閉鎖不全):普段からお口が開いたままになっている状態です。テレビを見ているとき、遊んでいるとき、寝ているときにお口が開いていないかチェックしてみてください。
  • 指しゃぶり(吸指癖):3歳を過ぎても続く指しゃぶりは、歯並びや顎の発育に影響を与えることがあります。長期化すると上顎前突(出っ歯)や開咬(前歯がかみ合わない)の原因になることも。
  • 口呼吸:鼻ではなく口で呼吸している状態です。口呼吸が習慣化すると、お口の中が乾燥しやすくなり、虫歯や歯肉炎のリスクが高まるほか、顔貌の発育にも影響します。
  • よだれが多い(流涎):年齢に不相応によだれが多い場合は、口唇や舌の機能が十分に発達していないサインかもしれません。飲み込む力やお口を閉じる力の弱さが関係しています。
  • 舌突出癖(舌が前に出る):飲み込むときや話すときに舌が前に突き出る癖です。歯並びに影響を与え、特に開咬(前歯がかみ合わない状態)の大きな原因となります。

その他のサイン

  • 食べるのに時間がかかる、丸飲みする、硬いものを嫌がる
  • 発音が不明瞭(サ行・タ行・ラ行が言いにくい)
  • いびきをかく、寝ているときに口が開いている
  • 食事中にくちゃくちゃ音がする(クチャラ)
  • 姿勢が悪い(猫背、首が前に出ている)

「うちの子、当てはまるかも…」と思ったら
すべてのサインが深刻な問題というわけではありません。
ただ、気になることがあれば早めにご相談いただくことで、
適切な時期に適切なサポートを始めることができます。

顔貌・歯並びへの影響

口腔機能発達不全症を放置すると、お子様の顔つきや歯並び、さらには全身の健康にまで影響が及ぶことがあります。
「たかがお口の癖」と見過ごさず、早めに対応することが大切です。

顔貌(お顔つき)への影響

  • 面長な顔つき(アデノイド顔貌):口呼吸が習慣化すると、顔が縦に長くなる傾向があります。上顎の成長バランスが崩れ、頬がこけて見えたり、あごが後退した印象になることがあります。
  • 口元の締まりがない印象:口唇閉鎖力(お口を閉じる力)が弱いと、いつもお口が半開きで、表情に締まりがなく見えてしまうことがあります。
  • あごの発育への影響:正しい舌の位置や噛む力が育たないと、上あご・下あごの成長バランスに影響し、顔貌全体のバランスが崩れることがあります。

歯並び・かみ合わせへの影響

  • 出っ歯(上顎前突):指しゃぶりや口呼吸の影響で、上の前歯が前方に突出しやすくなります。
  • 開咬(前歯がかみ合わない):舌突出癖や指しゃぶりにより、前歯がかみ合わず隙間ができることがあります。食べ物を前歯で噛み切れなくなります。
  • 狭い歯列(V字型歯列弓):口呼吸により舌の位置が下がると、上あごが狭くなり、歯が並ぶスペースが不足してガタガタの歯並び(叢生)につながります。
  • 受け口(反対咬合):舌の位置や口唇圧のアンバランスにより、下の歯が上の歯より前に出てしまうケースもあります。

全身への影響

  • 虫歯・歯肉炎のリスク増加:口呼吸によるお口の乾燥は、唾液の自浄作用を低下させ、虫歯や歯肉炎のリスクを高めます。
  • 風邪をひきやすい:口呼吸では鼻のフィルター機能が働かず、細菌やウイルスが直接のどに入りやすくなります。
  • 集中力の低下:口呼吸はいびきや睡眠の質の低下につながり、日中の集中力や学習効率に影響することがあります。
  • 姿勢の悪化:口呼吸をしやすくするために頭が前に出る姿勢(前傾姿勢)になりやすく、猫背や肩こりの原因にもなります。

早期発見・早期対応がカギです
お子様の成長期は、お口の機能を改善する絶好のチャンスです。
早めに取り組むことで、歯並びや顔貌への影響を最小限に抑えることができます。

当院の取り組み

ハギノ歯科では、お子様のお口の機能を丁寧にチェックし、一人ひとりに合わせた指導・トレーニングを行っています。
保険診療の範囲で対応しておりますので、費用面もご安心ください。

お口の機能チェック

  • 口唇閉鎖力の測定:お口を閉じる力がどのくらいあるかを専用の機器でチェックします。
  • 舌の位置・動きの確認:正しい位置に舌があるか、飲み込みの際の舌の動きが適切かを確認します。
  • 呼吸パターンの評価:鼻呼吸ができているか、口呼吸の習慣がないかを評価します。
  • 食べ方・飲み込み方の観察:お口周りの筋肉の使い方、噛む回数、飲み込みの様子などを総合的に観察します。

生活指導・トレーニング

  • お口の体操(MFT):口唇や舌、頬の筋肉を鍛えるトレーニングをお伝えします。ご家庭でも楽しく続けていただけるメニューをご用意しています。
  • 正しい鼻呼吸の練習:口呼吸の改善に向けて、鼻呼吸を意識するためのトレーニングや工夫をアドバイスします。
  • 食生活の見直しアドバイス:噛む力を育てる食材の選び方や、食事の姿勢・マナーについてアドバイスいたします。
  • 癖の改善サポート:指しゃぶりや舌突出癖など、お口の発育に影響する癖を無理なくやめられるようサポートいたします。

保険診療で受けられます
口腔機能発達不全症の検査・管理指導は健康保険が適用されます。
お子様の医療費助成制度が利用できる場合もございますので、詳しくはお問い合わせください。

ご相談の流れ

お子様のお口の機能が気になったら、まずはお気軽にご相談ください。

1

ヒアリング

まずは、お子様の日頃の様子や気になるサインについて、親御さんからお話をお伺いします。
「ポカン口」「口呼吸」「指しゃぶり」など、どんな小さなことでもお気軽にお聞かせください。

2

お口の機能検査

口唇閉鎖力の測定、舌の位置や動きのチェック、呼吸パターンの確認、食べ方の観察など、
お口の機能を多角的に検査します。お子様に負担の少ない検査ですのでご安心ください。

3

評価・ご説明

検査結果をもとに、お子様のお口の機能の発達状況を評価します。
現在の状態や、今後どのようなサポートが必要かを、わかりやすくご説明いたします。

4

トレーニング・生活指導

お子様一人ひとりに合わせた、お口の体操(MFT)や生活習慣の改善ポイントをお伝えします。
ご家庭でも楽しく続けられるように、わかりやすくご指導いたします。

5

定期フォロー

定期的にご来院いただき、お口の機能の変化を確認します。
トレーニングの効果を評価しながら、お子様の成長に合わせてメニューを調整していきます。

よくあるご質問

口腔機能発達不全症について、親御さんからよくいただくご質問にお答えします

Q

何歳くらいで口腔機能発達不全症に気づくことが多いですか?

A

多くの場合、1歳半健診や3歳児健診をきっかけに気づかれることがあります。ただし、保護者の方が「ポカン口」「口呼吸」などのサインに気づいた時点でご相談いただくのがベストです。早い段階で対応を始めるほど、改善しやすいとされています。

Q

口腔機能発達不全症の検査や治療に保険は適用されますか?

A

はい、2018年から保険病名として認められており、検査・管理指導ともに健康保険が適用されます。お子様の医療費助成制度が利用できる場合もございますので、詳しくはお問い合わせください。

Q

3歳を過ぎても指しゃぶりをしていますが、大丈夫ですか?

A

3歳頃までの指しゃぶりは発達過程として自然なものですが、3歳を過ぎても続く場合は歯並びや顎の発育に影響する可能性があります。無理にやめさせるのではなく、歯科医院で適切なアドバイスを受けることをおすすめします。お子様のペースに合わせた対応が大切です。

Q

家庭でできるトレーニングはありますか?

A

はい、ご家庭で取り組めるトレーニングがあります。「あいうべ体操」(口を大きく「あー」「いー」「うー」「べー」と動かす体操)や、シャボン玉遊び、風船ふくらまし、ストローを使った遊びなどは、楽しみながらお口の筋肉を鍛えるのに効果的です。詳しいメニューは来院時にお伝えいたします。

Q

口呼吸は歯並びにどのような影響がありますか?

A

口呼吸が習慣化すると、舌の位置が下がり、上あごが十分に広がらなくなります。その結果、歯が並ぶスペースが不足し、ガタガタの歯並び(叢生)や出っ歯、さらには顔が面長になるなどの影響が出ることがあります。鼻呼吸への改善が歯並びの予防にもつながります。

Q

口腔機能発達不全症は治りますか?

A

はい、適切なトレーニングと生活習慣の改善により、多くのお子様でお口の機能の改善が期待できます。特に成長期のお子様は変化が出やすく、早めに取り組むほど効果的です。ただし改善のペースはお子様によって異なりますので、焦らず継続的に取り組むことが大切です。

まとめ:お子様のお口の健やかな発育のために

口腔機能発達不全症は、早い段階で気づき、適切なサポートを行うことで改善が期待できます。 「ポカン口」「口呼吸」「指しゃぶり」など、お子様のお口の発育で気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

2018年から保険診療として認められているため、費用面の心配なく検査・指導を受けることができます。 お子様の成長期は、お口の機能を改善する大切な時期です。

ハギノ歯科では、お子様一人ひとりの発達状況に合わせたきめ細やかなサポートを行っています。 お口の体操やトレーニング、生活習慣のアドバイスを通じて、お子様の健やかな成長を一緒に見守ってまいります。

「気になるけど、大丈夫かな…」と迷われている親御さんこそ、まずはお気軽にお越しください。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。

萩野 貴俊 副院長

この記事の監修者

ハギノ歯科 副院長
萩野 貴俊

愛知学院大学歯学部卒業。
近年、口腔機能の発達に課題を抱えるお子様が増えています。
お口の機能は、お顔の成長や歯並びだけでなく、全身の健康にも深くかかわっています。
少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

お子様のお口の発育、気になっていませんか?

「ポカン口」「口呼吸」「指しゃぶり」など、お子様のお口のことで気になることがございましたら、
お気軽にご相談ください。保険診療の範囲で、検査からトレーニング指導まで対応しております。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。